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海外の妖怪

妖怪は、日本人の精神風土、文化に根ざした創作と考えることができますが、その成り立ちには必ずしも日本人の発想のみではなく、明治以降の海外からの文化流入も入り込み影響されてきた側面もあります。
おそらくは、日本の「妖怪」類似したものは、海外の他民族の神話風土のなかにもあると思えます。
 
英語圏の「妖怪」に近いものとしては、妖精があります。
ヨーロッパの民間伝承上の存在「fairy」には、もっぱら妖精の訳が当てられますが、文化人類学のアニミズムにおいては、妖怪も妖精も包括されることがあります。
また現在の日本文化として妖怪が、英語圏で紹介されるときの訳は「monster」:怪物とされることも多いようです。
ただし、これらの語義の違いは、背景となる自然に対する姿勢や歴史性もあるでしょう。たんに翻訳とニュアンスに留まるところが多いため、比較して安易に同義とはいえないかもしれません。

中国では、妖恠とも表記し、妖鬼・妖精・妖魔・妖魅・妖霊といった表現があります。
日本では妖怪と同意では使われなませんが、妖精や精霊も妖怪を表す言葉として用いられ、精怪ともいいます。「孫悟空」を思い浮かべるなら、日本の「妖怪」とは差異はあるように思えます。
幽霊については、死者の霊魂という意味は日本と同じであるが、鬼や鬼神といった意味合いが強く、日本で謂えば夜叉といったような印象があります。
このように文化が近く中華文明が起源である漢字を使用する両国でも、妖怪のその意味合いが異なります。

このような違う精神風土からのイメージの比較から、あらためて見直すことで、日本の妖怪の豊かな日本的な像が浮かび上がってくる気もします。

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